当社は百貨店の枠を超えた事業の多角化を加速しています。そのような中、それぞれの事業運営を担える資質・能力を備えた人財を育成し、併せて従業員の多様な働き方に対応できる労働環境整備に取り組みます。
人と企業の持続的な成長
人財の採用および育成
人財育成方針
百貨店の枠を超えた事業開発を進めていく中で、従業員の多様性を尊重し人財価値を高めることで、持続的な企業価値向上を目指します。
1採用
●さまざまな事業展開に貢献できる、柔軟な発想の人財を採用します。
●情報開示を強化し、入社後のミスマッチを軽減することで離職率の低下に努めます。
●新たな事業開発を推進するための専門人財のキャリア採用を積極的に進めます。
●新卒一括採用に限定せずに、多様な人財の採用に取り組みます。
2育成
●入社から10年間は、ジョブローテーションを通じ、現場力を身に付けます。また、管理・監督職を目指すうえで必要であるコンセプチュアルスキルを総合的に学ぶ機会を創出します。
●管理・監督職は、会社の方向性や注力する事業を理解し実現するために、部下育成と業務変革を担う人財として育成しています。
●管理職昇格後は、経営層を目指すマネジメント人財と、専門性を高めて業績を上げるプロフェッショナル人財の育成に取り組みます。
●一部条件つきながらも副業を解禁し、社員が異なる環境で能力・知見・人脈を広げる機会を創出したことで、当社における新たな価値創造につなげていきます。
働きやすい環境
社内環境整備方針
従業員にとって働きやすく、働きがいをもって能力を如何なく発揮し活躍できる環境整備を目指します。
●福利厚生、諸制度の充実に努めています(短時間勤務制度、休職制度、評価の透明性等)。
●管理・監督職を対象としたハラスメント研修、女性活躍推進セミナー、部下育成・指導研修等の実施により、従業員の個が活きる職場環境創出に取り組んでいます。
●公正かつ適正な評価と配置、優秀かつ意欲ある人財の積極的な管理職登用により、如何なく能力を発揮できる環境を整備しています。
1 採用に関する指標と目標(KPI)
項 目 |
単位 |
2019年度 |
2020年度 |
2021年度 |
2022年度 |
2023年度 |
目標値 |
新卒正社員採用数 | 人 |
17 |
21 |
19 |
14 |
15 |
|
うち女性 |
人 |
11 |
18 |
15 |
8 |
15 |
|
女性採用比率 | % |
64.7 |
85.7 |
78.9 |
57.1 |
100.0 |
|
女性管理職比率 | % |
8.3 |
8.4 |
8.7 |
8.6 |
10.0 |
2030年度 25% |
新卒等離職者数☆ | 人 |
10 |
4 |
8 |
5 |
5 |
|
平均月間残業時間 | 時間 |
14.8 |
7.6 |
9.6 |
11.8 |
13.4 |
|
障がい者雇用率 | % |
2.33 |
2.35 |
2.37 |
2.50 |
2.59 |
法定雇用率以上を維持 |
正規雇用労働者の 中途採用比率 |
% |
22.7 |
25.0 |
26.9 |
33.3 |
40.0 |
※正社員のみ(障がい者雇用率は全従業員が対象)
☆就職後3年以内に離職した人数で、離職理由や離職後の就業の状態に関わらず離職者として算出
•平均勤続年数 | 男性…25.4年、女性…20.3年、男女…22.8年(2024年2月29日現在) |
•離 職 率(※) | 2.29%(2023年度) |
※算出方法 = (A)のうち2023年度中に自己都合退職した者(定年退職や契約期間満了退職を除く) ÷ 2023年3月1日に社内に在籍する社員(A)
2 社内環境整備に関する指標
項 目 |
単位 |
2019年度 |
2020年度 |
2021年度 |
2022年度 |
2023年度 |
有給休暇取得率 | % |
53.3 |
38.5 |
48.2 |
65.9 |
78.1 |
※全従業員が対象(社員・常勤嘱託・エキスパート・パートナー・特別嘱託・アシスタントを含む)
項 目 |
単位 |
2019年度 |
2020年度 |
2021年度 |
2022年度 |
2023年度 |
目標値 |
育児休職取得率 | % |
男性 21.4 女性 100 |
男性 14.3 女性 100 |
男性 30.8 女性 100 |
男性 33.3 女性 100 |
男性 85.7 女性 100 |
男性 100 女性 100 |
※全従業員が対象(社員・常勤嘱託・エキスパート・パートナー・特別嘱託・アシスタントを含む)
項 目 |
単位 |
2019年度 |
2020年度 |
2021年度 |
2022年度 |
2023年度 |
肥満率 | % |
23.9 |
25.3 |
24.2 |
24.4 |
24.7 |
高ストレス者割合 | % |
13.1 |
12.3 |
12.7 |
13.6 |
15.5 |
※全従業員が対象(社員・常勤嘱託・エキスパート・パートナー・特別嘱託・アシスタントを含む)
項 目 |
単位 |
2019年度 |
2020年度 |
2021年度 |
2022年度 |
2023年度 |
労働災害発生件数 | 件 |
10 |
9 |
8 |
8 |
11 |
※全従業員が対象(社員・常勤嘱託・エキスパート・パートナー・特別嘱託・アシスタントを含む)
柔軟な働き方や介護・傷病支援のための各種制度を整備することによる、ワーク・ライフ・バランスの実現に向けた取り組みを積極的に行っています。今後も従業員が生き生きと活躍できるよう、各種支援策の充実に努めてまいります。
介護・傷病と仕事の両立支援
●介護、傷病支援
家族の介護が必要となった場合に、休職制度は最長1年、短時間勤務制度は最長3年利用することができます。長期療養からの復職者に対しても最長6カ月利用できる短時間勤務制度を導入しており、復職時には産業医による面談を行うなど、スムーズな職場復帰をサポートする体制を整えています。
●特別有給休暇制度
長期間にわたる傷病や介護という特殊な事情に備えて、失効する年次有給休暇を積み立てることができる制度を設けています。不妊治療を目的として利用することも可能です。
柔軟な働き方
●フレックスタイム制
ワーク・ライフ・バランスの充実および、より生産性の高い働き方の実現のため、2024年3月から一部の部門でフレックスタイム制を導入しています。今後は対象部門を拡大するよう取り組みます。
●在宅勤務制度
育児・介護短時間勤務者の両立支援を目的として、在宅勤務制度を設けています。
●短日数勤務制度
主に傷病や介護との両立支援を目的として、週3日または4日勤務を可能とする短日数勤務制度を設けております。短日数勤務制度はキャリア形成のためにも利用することができ、多様化する従業員のニーズに対応しています。
●半日年休制度
ワーク・ライフ・バランスの充実のため、2020年10月から半日年休制度を導入しています。2023年度は延べ3,485日の取得がありました。
●リフレッシュ休暇制度
勤続10年、20年および30年に達した日から1年の間に取得できる休暇制度で、20年および30年の際は人間ドックも無料で受診することができるため、健康増進の一助ともなっています。
健康経営の推進
●基本方針
従業員の健康を大切にし、いきいきと働き続けることができる職場環境を創ることを通して、一人ひとりがその個性と能力を充分に発揮し、顧客満足の向上と地域社会の発展に貢献することで、企業の持続的成長へつなげます。

多様な人財が組織にもたらす様々な影響が、新たな発想やイノベーションなどを生み出し、それがお客様満足および当社の成長と発展につながるとの考えのもと、今後も積極的に推進していきます。
法定を上回る充実した育児関連諸制度
制度名 |
制度内容 |
育児休職制度 | 子が満2歳に達するまで。 連続5日間の範囲内で有給休暇が取得可能な制度も導入。 |
育児短時間勤務制度 | 子が中学校就学前まで。 5、5.5、6、6.5、7時間から選択可能。在宅勤務制度やフレックスタイム制も導入。 |
女性活躍推進
管理職登用に向けた職場風土の醸成に積極的に取り組むと共に、出産・育児などライフイベントの期間においても、仕事と家庭を両立させながら職務経験を積めるよう支援制度を充実させています。
女性管理職比率 | ・目標 2030年度 25% ・実績 2023年度 10.0% |

●2019年3月に女性活躍推進法に基づく認定制度である「えるぼし」の最上位評価・3つ星を取得しました。
●アンコンシャス・バイアス研修
性的役割分担意識(思い込み)のフラット化に向け、役員はじめ全社員に対してアンコンシャス・バイアス研修を実施しています。
多様な人財が個性と能力を発揮できる環境と、男女を問わず誰もが仕事と子育てを両立しやすい職場環境の整備を目指し、次のとおり行動計画を策定します。
1.計画期間
2.目標
目標1:管理職に占める女性比率を15%以上にする。(2024年2月現在 女性管理職比率 10.0%)
目標2:男性の育児休職取得率を100%にする。(2023年度 男性育児休職取得率 85.7%)
3.取組内容と実施時期
(1)多様な人財が活躍できる環境整備
・自律的なキャリア形成に向けた意識醸成、研修プログラムの強化
・多様な人財をマネジメントできる管理職の育成
・女性管理職との交流機会の提供によるキャリアイメージの形成支援
・副業の解禁
(2)誰もが仕事と家庭の両立がしやすい職場環境整備
・フレックスタイム制導入、就業時間の選択肢拡大および在宅勤務の更なる推進による、より柔軟な働き方のできる制度整備
・男性の育児休職取得に関する社内制度の周知と、対象者およびその上司への取得推進の働きかけ
育児支援
●育児中も仕事と両立できるように支援制度を充実させています。育児休職取得率について、女性は100%を維持し、男性は85.7%(2024年3月時点)(政府目標2025年 30%)を達成しています。
●育児保育支援手当
保育施設利用の経済的負担を考慮し、保育料の一部を補助する育児保育支援手当の制度を導入しました。
支援制度 |
育児休職、産後パパ育児休職、育児短時間勤務、子の看護休暇、在宅勤務制度、その他(キャリアセミナー、育児休職者交流会) |
障害者雇用
●2021年に法定雇用率を長年達成し続けていることが評価され「障害者雇用優良事業所」(大阪府)として表彰を受けました。
●2023年10月に当社従業員が優秀な成績で就業・ 定着していることが評価され、「永年勤続障害者」の表彰を受けました。

シニア人財の活躍推進
今後も当社が持続的に成長していくためには、豊富な知識と経験を有するシニア人財の活性化が必須であるため、定年後65歳までの再雇用制度を2023年4月に見直し、意欲・能力のある人財がより活躍できる環境を整備しました。
百貨店事業の枠に捉われず、新たな事業フィールドにチャレンジし活躍できるイノベーティブな発想力と幅広い業務遂行能力を兼ね備えた人財育成を目指します。
人財育成プログラム
「人財育成プログラム」を策定し、その計画に基づき研修を実施しています。階層別研修ではそれぞれのステージに合わせた各種研修を行うことで知識の深耕を図ります。また、百貨店事業の枠を超えた事業展開を進めるうえで必要な専門知識を学ぶための事業別研修にも取り組みます。
社内資格制度
接客サービスに有効なカラーコーディネーター、シューフィッターなど公的・民間資格の中から当社が接客サービスに有効として指定した資格(全45種)を保有し、接客サービスでその専門知識・技能を発揮できる販売員を認定しています。現在約1,000名の認定者が、販売のスペシャリストとして店頭で活躍しています。
自己申告制度
自ら積極的に活躍できるよう、必要な能力・スキルを習得・向上させ発揮することとあわせて、自身のキャリアアップや働き方について考える機会(自己申告制度)を提供しています。また、さまざまな職務に対する見識を広めるために、ジョブローテーションを実施しております。