
純米にこだわる。手造りにこだわる。醸す酒の8割が純米酒以上の特定銘酒である。まだ普通酒が一般的だった昭和40年代から「酒本来の姿」である純米で醸し、おそらく西日本で一番早く純米酒を市販化したのもこの蔵である。
「現代の名工」に輝く藤沢忠治杜氏流の真摯な酒造りが蔵の身上。全国新酒鑑評会で通算12回、金賞の誉れがその実力を物語る。奈良の酒蔵で清酒造りの最大手。名も実もある名蔵である。
蔵の看板「豊祝」や「無上盃」などロングセラーの銘酒を醸すも「酒造りにゴールなし」と語るのは5代目蔵元の豊澤孝彦さん。「大和路ショップ」の売場にも、さらに酒質を高めた“新「豊祝」”などを出していく。
「県下全蔵元の酒が一堂に並ぶのは初のこと。奈良酒の魅力を伝えたいというご担当の熱意にも共感しています。とびきりの酒を置かせてもらいます」。