当社では、グループ会社を含めたリスクを適切に管理することを目的に、基本的な事項を定めた「リスク管理規程」を制定し、リスク管理機関の役割や管理体制をはじめ、リスクレベルに応じた対応等を定めています。
また、全社におけるリスク管理および重大リスク発生時の各部門の対応を効果的・効率的に調整することを目的に、リスク管理委員会を設置し、平常時を含めたリスク管理体制の運営を行っています。
リスクマネジメント
リスク管理の体制

事業等のリスク
主要なリスク |
想定されるリスク |
リスクへの対応 |
経営環境 | ・地方・郊外の人口減少 ・景気悪化・消費の低迷 ・流通業界における競争激化 |
・ESG経営の推進 ・店舗構造改革、コスト構造改革の推進 ・各店舗の商圏特性に合わせた店づくり ・新規事業の戦略的拡大 |
商品取引 | ・製造・販売する商品の品質や食品の安全性に対する信用毀損の発生 ・お取引先様の倒産による売掛金の回収不能等による損失の発生 |
・関係法令の遵守状況の確認および定期的な品質・衛生管理のモニタリング ・掛売先の与信管理の実施 |
法律の規制、 制度の変更 |
独占禁止法等の各種法規制に抵触した場合における社会的信用の失墜、企業活動の制限 | ・関係法令・規則の制定、改正等の動向についてのモニタリングの実施 ・弁護士等専門家への相談および意見聴取 ・社員教育等による法令遵守の周知徹底 |
新規事業 | ・法律や規制に対する事前確認不足による社会的信用の失墜 | ・想定されるリスクに対する事前の洗い出し・検証 |
災害 | 大規模な地震等災害発生に伴う、 ・店舗等の復旧にかかる多額の費用と時間の発生 ・仕入先被災による商品調達の停滞 ・経済全体の消費マインドの冷え込み |
・緊急地震速報の受信装置の主要店舗への設置、危機管理マニュアル作成・配布 ・消防法に基づく定期的な検査・訓練等の実施 ・社会的責任を果たすことを目的とした事業継続計画(BCP)の策定 |
情報管理 | ・自然災害の発生、コンピュータウイルスの感染等に伴うPOS等各種情報システム機能不全による営業支障 ・個人情報漏洩等による社会的信用の失墜 |
・電源の二重化、バックアップシステム構築、不正侵入防止プログラムの実施 ・個人情報保護管理規程などの社内規程等の整備、情報システムのセキュリティ向上、従業員教育の充実 |
資金調達・金利変動の リスク |
・経営不安による資金繰りの悪化 ・急激な金利変動 |
・取引金融機関との間で情報交換 ・一定程度を長期固定金利で調達 ・銀行取引以外の資金調達方法の検討 |
ESG経営への 取り組みの遅れ |
・ステークホルダーからの信用失墜 ・気候変動リスク ・炭素税規制による増税リスク |
・ESG推進および取り組み状況の開示 ・シナリオ分析の導入 ・再生可能エネルギーの導入 |
新規事業のリスク管理
当社は企業の成長、競争力を高めるため従来の枠組みにとらわれることなく新規事業に取り組んでいますが、不確実な要素が多いため、想定されるあらゆるリスクを事前に洗い出し、評価し、対策を講じる体制を強化するため、コンプライアンス推進本部を新設し、様々なリスクに対する検証を行います。
安全・安心の取り組み
安全で安心な店舗環境づくり
お客様が安全に、安心してお買い物を楽しんでいただけるように、施設や設備に係る様々なリスクに備えることのほか、防犯、防災への取り組みを強化するなど、商品やサービス、売場環境の両面で、お客様を最優先する環境づくりを進めています。
緊急時の対応として、各店における自衛消防組織の設置をはじめ、緊急地震速報訓練や防火・防災に関する訓練、救命講習などの実施、緊急時行動マニュアルの配布を通じ、災害が各店で起こったときの人命保護、パニック防止に向けた取り組みを進めています。また、緊急地震速報システムにより、地震発生の速報を受信したときには、自動的に店内放送を行うとともに、事業継続計画(BCP)および地震対策マニュアル、従業員の安否確認システムを活用し、店舗の早期復旧に寄与するシステムと連絡体制を整備しています。
品質管理の徹底
品質表示マニュアルや食品衛生管理マニュアルの整備を通じ、品質管理および衛生管理に取り組んでいます。特に、食の安全・安心に関しては、近鉄グループの(株)くらし科学研究所による定期的な品質チェックのもと、厳しく管理するとともに、「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」をお取引先様との連携により実施し、食中毒を含めた食品事故予防に取り組んでいます。また、厨房調査、表示調査を定期的に実施し、食品衛生管理体制の強化を行っています。