近鉄百貨店 バウンドの取り組み

百貨店事業本部
本店 販売推進部 部長

松本 守弘Morihiro
Matsumoto

1992年入社

近鉄百貨店 インバウンドの取り組み インバウンドへの具体的な取り組みと、
近鉄グループとの連携についてお聞きしました。

Question 1 現在、近鉄百貨店がインバウンドに注力している背景について教えてください。

少子高齢化が急速に進む日本において、海外との観光交流人口の増大による経済効果の拡大を目指し、さらに推進させる事が大きなポイントであると考えています。2019年の訪日外国人消費額は約4.8兆円にのぼり、7年連続で過去最高を更新していることから、まさに今後の日本経済発展には欠かせない市場です。傾向としては2019年の訪日客数は3,000万人を超え、7年連続で過去最高を更新しています。このペースでは政府が目標とする2030年6,000万人を達成し、旅行消費額15兆円も現実のものとなってきました。さらに大阪では2025年の万博開催決定により、益々インバウンド需要に期待が高まっております。現在あべのハルカス近鉄本店においては、免税売上高が店全体の20%を占めるに至り、今後のインバウンド戦略はさらに重要性が高まります。

外国人観光客の方々にご来店いただく為には二つの方向性があります。一つは広域に情報を拡散し、お客様に初めてのご来店を促す手段で、「WeChat(微信)」「WEIBO(微博)」「Facebook」「Instagram」等のSNSを活用して、エリア別にターゲットに向けた情報発信を定期的に行っています。最近では中国で多くのフォロワーを抱えるキー・オピニオン・リーダー(KOL)による動画配信や、中国で流行している「抖音(TikTok)」を活用することで、さらなる集客を目指しています。二つ目は一度ご来店いただいたお客様に再度ご来店を促す事(リピーター化)を重点的に進めています。特に何度もご来店してくださいる「優良顧客」について、固定化を目的とした「VIPメンバーズカード」を発行しています。このカードには、「プラチナ」と「ゴールド」の2種類があり、年間のお買い上げ額に応じてランクアップする仕組みを取り入れることによりさらに有益なサービスを提供しています。

SNS等を通じた動画配信によるプロモーションを実施。

あべの、天王寺エリア内の企業、団体が結集して「エリアパス ポート」を発行。

Question 2 あべのハルカス近鉄本店での具体的な取り組みは?

あべのハルカス近鉄本店では、店内案内の多言語化や免税カウンターの拡大(2018年3月に面積を2倍)、中国向けの電子マネー(アリペイ、ウィチャットペイ)全館対応などインフラ整備にも注力し、快適にお買物いただける環境づくりに取り組んでいます。また、ご来店いただいたお客様にお楽しみいただく為、免税サロン内にSNS拡散用フォトスポットとして「食品サンプル展示コーナー」を設置したり、海外の方にも気軽にチケットをご購入いただける「tkts(チケッツ)」カウンターを増設するなど、新しい取組みにもチャレンジしました。直近では弊社社長が推奨する「あべの天王寺エリアの国際化」に向けて、あべのハルカスを中心としたエリアの観光施設の魅力を最大限PRするため、「あべの天王寺エリアパスポート」BOOKを製作しました。
内容は参加27施設の紹介とともに、ノベルティや割引特典などを掲載し、同じテーマで製作したWEB版や動画と共に、情報発信ツールとして多くの外国人観光客に対しPRを推進しています。

Question 3 近鉄グループでの連携や期待するシナジー効果について教えてください。

近年特に外国人観光客に人気の高い大阪において、やはり心斎橋エリアと梅田エリアの知名度は別格です。我々が海外の旅行会社を訪問し、阿倍野天王寺エリアをご存知かと訪ねると、知らないと答える方が大半です。
しかし最近、「ハルカス」という名称は知っているという方が急増しています。これはハルカスに関わる近鉄グループ各社(近鉄不動産、近鉄ホテルシステムズ、当社)による宣伝PRの連携や、相互送客を推進した成果であると考えられます。当社と近鉄不動産は、ハルカス最上階の展望台「ハルカス300」のPR連携や、「てんしば」にて開催される「春節祭」についても協業しています。
ハルカスの上層階に位置するマリオット都ホテルとの関係性も同様に、海外旅行社へのPR活動において連携するなど、当社の強みである「近鉄グループ力」を存分に発揮しています。日本一の高さを誇る「ハルカス」の知名度が日本で一番となり、当社のサービスが日本一と称されるようになる日を目指して、これからも日々チャレンジし続けます。