Project StoryEC事業の強化「近鉄百貨店ネットショップ」

店舗に負けないワクワクを。
「近鉄百貨店ネットショップ」

Project StoryEC事業の強化「近鉄百貨店ネットショップ」

店舗に負けないワクワクを。
「近鉄百貨店ネットショップ」

STORY 1

初めて使うお客様の立場になって、考える。
人気サイトになっても、そのスタートラインを忘れずに。

2018年にEC事業部へ異動となった植山。社内ではネットショップの存在感は薄く、専門知識もゼロからのスタートだったが、
「自分が知らないからこそ、ネットショップに慣れていないお客様の立場になって、考えることができる」と意気込んだ。

ネットショップには、店頭でも販売する季節ごとの商品を掲載。独自の特集ページも作成し、利便性を高める工夫も凝らしていった。
「驚きの連続でした。受注担当の電話応対を聞いていると、検索方法の説明から始まるんです。お客様に新規会員登録の案内チラシを配布するなど、ネットショップも、使ってみようかなと思ってもらうことに、心を砕きました」

2020年、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、百貨店への来客が減少する。代わりに、受け皿となったのがネットショップだ。人気イベントの物産展をネットショップ内で初めて開催し、北海道から九州、四国へとシリーズ化する大成功を収めた。また、スイーツや生活必需品などの新特集も企画。ストックフードやマスクなどコロナ禍のニーズを満たす品揃えを充実させ、サイト訪問者数は急増加。前年比で3倍を超え、夏のお中元向け通販企画の売上高も36.6%増を記録した。

STORY 2

新たなチームの誕生。

さらなる充実に向け、販売促進活動や企画を立ち上げる「サイト運営」チームのリーダーになった植山は、新メンバーの蓮井に、笑顔で声をかけた。
「まずはネットショップを見て、使いにくいと感じること、こんな商品が欲しいと気づいたことは何でも教えて」

それは、バイヤーだった蓮井にかつての自分の姿を重ねて「わからないことが、初めて使うお客様の立場になれる」という激励であり、「スタートラインを忘れるな」と自分に言い聞かせる言葉でもあった。植山の心遣いに、蓮井にも湧き上がる想いがあった。
「ネットショップにはランキングや催事など話題性を重視したページまで、見比べているだけでも楽しい。そこに共通するのは、近鉄百貨店が自信を持ってお届けする商品が、お客様の興味を惹き付けるということ。楽しみな気持ちがどんどん、膨らんでいきました」

STORY 3

お客様が求めるものは、何か。
「いまの動き」をキャッチする。

サイト運営チームの仕事は多岐にわたる。販売促進として、メルマガや近鉄百貨店アプリへの情報掲載。新企画は年間50テーマを超える特集ページを、バイヤーと連携してつくり上げていく。

販売促進のアイデアとして、植山はテレビのニュースや情報番組からヒントを得る。「お客様が、これ欲しいなと思ったタイミングで、メルマガを送れるようにしたら…」と思いつき、メーカーの協力を得て、テレビCMと連動したメルマガ配信を実現した。

一方、蓮井は培ったバイヤー視点で商品をピックアップする。「売れ筋だけでなく、その商品が生まれた地域の特徴などもお客様の心が弾む情報になるので、いつもアンテナを張っています」。どちらも、お客様が何を求めているのか、様々な「いまの動き」をキャッチするこだわりは共通だ。

STORY 4

お客様の心を惹きつける挑戦。

2人は新たな挑戦を始めた。植山は、ネットショップで受注した商品の店頭渡しだ。オードブル料理、年末年始に需要が高まる酒や肉を対象とした。例年は大混雑する売場の密を避ける狙いもあった。「ハルカスに来てほしい。でも長時間の滞在は難しい。店頭で受け取るだけで済むように、と。売場の担当者とどんなリスクがあるかを想定し、注文確認メールの見本も売場に渡すなど念入りに準備して、スムーズな対応につなげています」

きめ細かな確認や調整を重ねるリーダーの姿をお手本に、蓮井が挑んだのはケーキの配送オペレーションの改善だ。実は異動直前まで、バイヤーとしてケーキを担当していた。「バイヤーの視点だと、ギリギリまでより多くの情報を盛り込んでお客様に伝えたい。でもネットショップ制作サイドに立つと、なぜこのタイミングでこんな要望を…、と感じてしまう。どちらの気持ちもわかるからこそ、お互いのお客様への想いを込めた理想のネットショップを作ることができると思っています」

STORY 5

数比べではなく
「親しみやすさ」を大切に
地域に根ざす近鉄らしい
EC事業を。

お客様に喜ばれるネットショップを目指す中、植山の印象に残っているのは店頭で「近鉄百貨店さんは、とても親しみやすいね」とお客様から幾度ともなくいただいた言葉だった。

「それをネットショップで再現すればいいんだ、と。商品の数比べをするよりも、画像や動画など様々なページビューの工夫で、店頭と同じ接客のワクワクを味わっていただきたい」
近鉄沿線に各店舗を展開する強みを活かし、近鉄百貨店では地域の特産品を扱うセレクトショップを店頭・ネットショップ両方で展開している。他地域に住むお客様には「知ってもらう楽しみ」を、地元の方には「活性化や知名度アップにつながる喜び」を、全国がつながるネットショップでは力を入れる。

そしていま、ネットショップのセレクトショップ特集ページの担当を任されるのが、奈良店の大和路ショップの立ち上げに携わった経験がある蓮井だ。「セレクトショップの特集ページは、地域に根ざす近鉄百貨店が、地元の方々との連携を大事にするなかで実現した企画です。地のいいモノが詰まった魅力と、店舗担当者のがんばりに、私たちEC事業部の想いもしっかり上載せして、より良い姿になるように。これからリニューアルを進めていくところです」

リアルの売場との融合が、これまで以上に重要になる、と語る植山。「EC事業部だけがネットショップで何ができるかを考えるステージから、売場やバイヤー、他部署の社員もみんなで考え、提案し合うステージへ駆け上がっていくところです。それだけネットショップの存在感が高まった証しですし、EC事業部への期待の高まりも実感しています。社長からも『頼むぞ!』と直接、声をかけてもらっていますし、私たちも『がんばります!』と力強く答えましたよ」

季節感に溢れ、いつも新しい何かに出会える。一流の商品が揃い、安心して買い物ができる。
笑顔とワクワクに満ちた百貨店が、売場だけでなくネットショップにも誕生し、地域・商品・お客様がつながる物語を紡ぎ出す。そんな近鉄百貨店らしいEC事業の挑戦に、終わりはない。

※所属部門は取材当時のものです。