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近鉄百貨店 インバウンドの取り組み 注目される百貨店のインバウンドへの取り組みについてインタビューしました。

本店 販売推進部長

百貨店のインバウンドへの取り組みに注力されている背景について
2017年の訪日客数は2869万人となり、5年連続で過去最高を更新しています。また、日本政府は2020年までに訪日客数を4000万人に増やすという目標を掲げている事から、今後益々観光立国へ向けての動きが加速するであろうと考えられます。
 例えば、免税制度については2014年に消耗品が免税対象に追加、2016年に一般物品の購入下限額を5,000円に引下げるなど、小売業界にとって追い風となる施策が順次拡充されているのが現状です。
では、この取り組みにおける近鉄百貨店の方向性は?
あべのハルカス本店においては、免税売上が店舗売上シェアの約20%を占めるなど、インバウンドによる集客は非常に重要な役割を持っています。現在は中国を中心とした中華圏の方々が多くを占めていますが、二次市場と呼ばれる東南アジア(タイ、フィリピン、ベトナム、マレーシア、インドネシア)についても、情報発信や各国旅行社との取組みを強化する予定です。
また、売上だけではなく来日されたお客さまがスムーズにお買物を楽しんでいただけるよう、日本の伝統文化や体験によるコト消費、各種サービス等を強化する事も重要であると考えています。これまでに、店内表記の多言語化から電子マネー決済システムの導入、免税サロンの観光案内所認定など進めてきましたが、今後はお客さまが求められる「コト消費」や「サービス」についても、いち早くお客さまに提供できるよう進めてまいります。
あべのハルカス近鉄本店での具体的な取り組みは?
一つは当社の情報を拡散する有効な手段として、SNSの有効活用に取組んでいます。スマートフォンの普及率が高い中華圏では、微信をはじめ微博やフェイスブック、インスタグラム等からの情報が氾濫しています。単にホームページにリンクさせるだけではなく、商品情報やイベント情報をコンスタントに発信すると共に、動画の配信やライブ中継も実施しています。
二つ目は優良顧客の囲い込みを目的とした「VIPメンバーズクラブカード」の発行です。従来のカードを「ゴールド」から「プラチナ」へとランクアップするシステムを導入する事で、さらに有益なサービスを付与する事が可能となりました。
最後に、組織力を活かした取り組みとして「近鉄グループ」「ユニバーサルスタジオ・ジャパン」とのさらなる連携の強化が挙げられます。近鉄グループ協業については、従来より近畿日本鉄道、近鉄都ホテルシステムズ、近畿日本ツーリストなどと連携し、海外国際旅行博への出展や、海外旅行会社への共同アプローチなど、グループ力を活かした共同PR活動を行ってまいりましたが、今後は海外で人気の「海遊館」との連携や、関空でのグループ共同プロモーションを展開するなど、新たな取組みを検討しております。
また、「ユニバーサルスタジオ・ジャパン」との協業についても、ハルカス300(展望台)との連携を強め、3社による海外へのPR活動を強化する予定です。
単独ではなく、近鉄グループ及び阿倍野・天王寺エリア全体で、PRを推進されるんですね
東南アジア諸国のビザ要件の緩和や、LCC就航拡大などにより、安定して外国人旅行者が日本に来るなかでいかにあべの・天王寺エリアに、そして本店にご来店いただくか。例えば、ターゲット国を絞り込んだ上での海外アプローチを進めています。2014年「台北国際旅行博」へ足を運び、現地の旅行会社へ商談に行ってきました。以降、毎年新たなインバウンド強化のため、中国を中心に商談に飛び回っていますが、その分やりがいは大きいです。初めて来日されるお客さまが、シンボルタワー「あべのハルカス」とあべの・天王寺エリアにお立ち寄りいただけるような仕掛け作りと、エリア全体でPRすることを今後も目指します。外国人観光客の皆さまの購買意欲を促すことで売上の底上げを狙うことが前提ですが、同時に国際的な近鉄百貨店のブランドイメージを確立したいと考えています。
台湾最大の旅行見本市「台北国際旅行博」を視察 など